長野県の歴史を今に伝える長野県立歴史館。
歴史的価値ある文書も多く保存・展示されており、歴史ファンならずとも、一度は訪れ間近で見ていただきたい資料や展示が目白押しです。
現在、夏季企画展として「君は河童を見たか!−水辺の出会い−」が開催されています。
夏にぴったりのこの河童の企画展。
展示は平成30年7月29日(日)までです。
君は河童を見たか!−水辺の出会い−
現在、長野県立歴史館では、夏季企画展として「君は河童を見たか!−水辺の出会い−」が開催されています。
河童が活躍し始める江戸時代以降の資料、河童が誕状する前の人と水との関わりに関する考古資料など、100点以上が展示されています。
この展示では、水辺に暮らす河童は「人間が暮らす世界と水の世界を行き来し、時には人に幸を運んできたり、時には恐怖を与えてきた生き物である」と紹介しています。
そしてその変な生き物は、人に寄り添いながら時代とともに立場を変えていきます。
展示会場には、水辺で河童の存在とともに暮らしてきたの人々の生活や語り継がれてきた河童との伝説にまつわる資料が数多く展示されています。
様々な河童にまつわる伝説
河童と人とのつながりは歴史が長く、古くは江戸時代から。
この企画展を見ることで、時代を追いながら、人と河童がどのように関わりを持ちながら暮らしてきたかが分かります。
△パンフレットの表紙になっているのがコチラ。「銅鑵子(どうがんす)」。
※鑵子=茶の湯に用いる茶釜。頭に皿があることから河童に見えると言われています。
この不思議な形の物体は、長野市松代町の金井池より引き上げられ、真田信之が名付けたと言われています。この物体、夜になると台所に出て酒をうまそうに飲んでいたそう。信之の忠臣であった鈴木右近は、これを縛り上げて信之に差し出しました。すると信之は「酒代は私が出すから大事に育てなさい」と言って十二分の酒代を右近に用意したそうです。いつも世話になっている右近をねぎらうために酒代を用意しようと仕組んだもので信之の優しい心をあらわしたお話として伝えられています。
△河童が人に痛風の妙薬の作り方を教えたという伝説も。信濃に伝わる河童伝説です。
芥川龍之介と河童
△芥川龍之介が1927年(昭和2年)に発表した小説『河童』(かっぱ)。
この小説に出てくるのが上高地にある「河童橋」。芥川と河童、芥川と河童橋についての展示です。
風変りなテーマ「河童」 その理由は
河童を通して美しい水辺、豊かな自然との共生をみつめる
「河童をみるには、水辺にいかなかればなりません。この河童展を通して、長野県にある美しい水辺の数々にもぜひ出会ってほしいですね。」
とお話をするのはこの展示を担当をしている溝口さん。
長野県には沢山の美しい水辺があります。芥川龍之介が上高地の豊かな自然に魅せられたように、河童を通じて豊かな自然との共生を見つめ直す機会となるかもしれませんね!
長野県の歴史を見て、ふれて、体感!長野県立歴史館
長野県立歴史館は、長野県の歴史全般を知ることができる施設です。
常設展示室では原始時代から現代までたどれる展示となっており、縄文のムラ、鎌倉時代の善光寺門前、江戸前期の農家、明治初期の製糸工場など、時代ごとに人びとの生活が追体験できるような展示が臨場感と共にご覧いただけます。
△ナウマンゾウ。首が動きます。首振りをして皆様をお出迎え。
△原始・古代の展示は、土器などの埋葬品が主に。
△鎌倉時代の善光寺門前。寺庵(じあん)と町屋が混在していた通りが再現されており、僧侶や庶民が暮らしが体験できます。
常設展では長野の歴史を時代を追って見ることができる展示となっています。
また真田氏に関する展示もありますので真田ファンにもぜひ!
併せて森将軍塚古墳や科野ノクニを体験できる散策も
歴史館周辺は、「科野の里歴史公園」として整備されています。
森将軍塚古墳や復元された古代の集落があり、歴史を体感しながら散策が楽しめます。
大人も子供も一日たっぷり楽しめる施設です。
夏休みの遊び、自由研究のプランの一つに、とってもおススメです!
長野県立歴史館
〒387-0007
長野県千曲市大字屋代260-6(科野の里歴史公園内)
Googleマップ
電話 026-274-2000(代)FAX 026-274-3996
http://npmh.net/index.php
【工事休館期間】平成30年7月30日(月)- 平成30年9月14日(金)
●休館期間中の当館へのお問い合わせ
Tel.026-274-2000(月曜日を除く)
Fax.026-274-3996
アクセス
<電車でお越しの方>
●しなの鉄道屋代駅または屋代高校前駅から徒歩25分
<車でお越しの方>
●長野自動車道更埴I.Cから車5分
●高速道路バス停「上信越道 屋代」より徒歩3分
開館時間
■3月~11月:午前9時~午後5時(ただし、入館は午後4時30分まで)
■12月~2月:午前9時~午後4時(ただし、入館は午後3時30分まで)
※休館日 毎週月曜日(祝日、振替休日にあたるときは火曜日)と祝日の翌日・年末年始
観覧料
観覧料 ※( )は団体20名以上
常設展示室 | 企画展示室 | 常設展+企画展 | |
一般 | 300円(200円) | 300円(200円) | 500円(400円) |
大学生 | 150円(100円) | 150円(100円) | 250円(200円) |
- 小・中・高・特別支援学生は「無料」です。学校の教育活動として観覧するときは、申請が必要です。詳しくはお問い合わせください。
- 障がい者手帳などの交付を受けている方と同伴の介護の方は「無料」です。
△展示室前には、河童の顔出しパネルが皆様をお出迎えしています。