台風19号のその後「千曲市の信州千曲観光局職員を励ました一言」

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まずは、この度の台風19号で被害に遭われた皆さまに心よりお見舞い申し上げます。現在の千曲市は観光客の皆さまにいつも通りの滞在をしていただける日常を取り戻しつつあります。観光業従事者として安心した反面、筆者の出身中学のある長野市の被災地をはじめ、多くの被災地の現状に心を痛めています。

ヘリが頻繁に飛ぶ長野市方面。写真中央に千曲川が流れる(10月15日撮影)

千曲川が市内を流れる当市。台風19号の被害はもちろんありました。しかし、幸い千曲市内のインフラに大きな被害は無く、私達の日常生活は、例えばスーパーに品物がしっかり並び始めるなど普段通りの生活に戻っています。そのような日常を取り戻しつつあった、台風が去った翌週の10月15日(火)、「第36回 信州さらしな・おばすて観月祭」の片付けを行いました。ここで「(筆者も)頑張らないと」と思える言葉をいただくことになります。

姨捨(おばすて)の棚田「農道道しるべ」

長野県千曲市には”棚田百選”に認定され、重要文化的景観に選定されるほどの素晴らしい景色がみえる、有名な「姨捨の棚田」があります。

太陽光で充電されるLEDライトが畦道を照らす

昼の遠くまで突き抜ける迫力の絶景から、がらりと変わって夜には静寂の中、きれいな星空や人気の善光寺平の夜景、通称、姨捨の夜景が見える場所です。さらには、「名月の里」とも呼ばれるこの場所では、綺麗な月も愛でることが出来ます。その名月の里にちなんだ様々なイベントが例年、中秋の名月から約1か月間「信州さらしな・おばすて観月祭」として開催されます。この観月祭のイベントの1つに「農道道しるべ」があり、設置したフットライトが棚田をほのかに照らし、幻想的な雰囲気がより月や星、そして夜景を強く印象に残す演出をします。

※当イベントは終了しておりますが、今年の冬に棚田をライトアップする企画が実施される予定です。

心を癒してくれるほのかな光が灯る

様々な観光イベントを支える地域の人たち

「農道道しるべ」 で姨捨の棚田に設置した約450個のフットライトを回収しました。更埴シルバー人材センターの皆さんにお手伝いいただいての回収です。日中は11月上旬並みの気温までしか上がらないほどの少し肌寒い天候の中、回収したフットライトを水洗いしたり、丁寧に一つ一つ拭いていきます。そんな作業中にあったのが、今回の「励ましの一言」があった会話です。

(手伝ってくれたお父さん)「今回の台風はうちも片付けがあって大変だった。」
(筆者)「すみません、そんな忙しい中、回収作業を手伝っていただいて。」
(手伝ってくれたお父さん)「なんてことはない。千曲市に沢山の観光のお客さんが来て喜んでもらうのが大事だからな。特に(台風の後の)これからはな。」
と言われ、筆者はハッとしました。台風の被害はもちろんショックですが、私達、観光局職員がやるべきことはあると。

フットライトに付いた土を洗い流す最中での会話に温かな一言が

「千曲市」は情報発信に努めてまいります。

長野県千曲市はいつも通りの日常を取り戻しています。そうは言っても台風19号の報道が沢山されている今、「千曲市に行くのは大丈夫かな?」、「戸倉上山田温泉には泊まれるのかな?」とご心配されるかと思います。先程ご紹介した会話のあと、考えました。「信州千曲観光局が出来ることは何だろうと。」そのうちの一つが、千曲市の訪問を検討してくださっている皆様に出来るだけリアルタイムで、「それを知りたかったんだよ」と思っていただける情報発信を努めていくことであると局員一同、考えました。千曲市では、多くの地域の皆さんが観光で地域を盛り上げたいと様々なイベントの運営に準備や片付けまで手伝ってくださいます。長野市や上田市をはじめ、多くの地域が観光で地域を盛り上げたいと頑張る昨今、台風の影響は確かに大きいですが、千曲市も地域の皆さんと共に元気で、観光で来られたお客様をこれからも心よりお待ちしております。

来年も、このフットライト達が沢山のお客様を温かく迎えます