「千曲市のあんず」を使って【あんずのシロップ漬】を作ってみよう!

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千曲市を代表する特産品……それはあんず!
あんずの実はちょうど今頃、6月中旬から7月上旬頃までの短い期間だけにしか販売されません。

貴重な生のあんずをそのまま食べるのも最高にオススメです。が、せっかくだから加工して、年間を通してあんずを楽しんでみませんか?

シロップ漬はおうちで手軽に作れちゃうんです!

<家庭内にある道具で作ることができます。>

まずは、あんずの実を買いに行こう!

『あんずフェア×うまいもん展』

千曲市「あんずの実」ただいま絶賛発売中です♪【2021年 6月25日現在】

「生あんず」心待ちにしてくれていた方々、お待ちどうさまでし...


それでは、毎年あんずの里で、あんずの加工体験を主催している杏華会(きょうかかい)直伝のレシピをご紹介いたします♪

レシピのダウンロードはこちらから(ジャムとシロップ漬のレシピが2枚セットになっています)
※レシピに掲載されている材料は、あんず3㎏に対しての分量ですが、今回は1㎏で作りました。


材料
・生あんず 1㎏
あんずは新鮮で実がしっかりと固く、傷が少ない品質の高い物を選びましょう。品種は生食用以外の酸味が強いものを。昭和や信山丸、信州大実等がオススメ。
熟しているものを購入してしまったら、シロップ漬は諦めて、ジャムを作ることをオススメします。

・シロップ水(あんず1㎏の場合、水350㏄に対し砂糖455g)
※水の量に130%を掛け算して砂糖の分量を調整してください。ビンに詰めている時にシロップが足りなくなると失敗の素となるため、少し多めに作っておくのがコツです。

『 道具 』
・ビン(450㏄)とフタ 各3個
・鍋(煮沸用の大きい物とシロップ作成用の小さい物)
・ざる
・菜箸
・計り(無ければ計量カップ)
・厚手の布巾や清潔な軍手等(主にビンを熱湯から取り出す際に使用)


作るときのコツ
・とにかくやけどに気をつける!
・シロップ水の砂糖の濃度を薄くしない!


事前にやっておくこと
・ビンとフタを食器用洗剤で洗い、しっかりすすいでおく。
・シロップ水を作っておく。(砂糖が溶けて沸騰するまで、軽く混ぜながら煮詰める)

<事前に作ったシロップ水は、ビンに入れる直前に熱々に煮詰めなおして使います。>

準備OK?さっそくシロップ漬作りに取り掛かりましょう♪

① あんずを洗ってから、2つ割りにする。皮は剥かない。
包丁をあんずの割れ目に沿ってぐるっと一周させる。包丁を置いて、両手でビンのフタをひねるようにあんずを回すと簡単に2つに割れる。(強くひねりすぎないように注意。割りにくかったらさらに包丁を入れる)傷や痛んでいる部分が気になれば、軽く包丁で取り除く。
種が取りにくい時は、包丁を種の縁に沿ってぐるりと入れ、包丁のアゴか指を使って種を取る。種は捨てずに取っておく。

パカっと割れます。熟しているとぐにゅっとなります。

種もあとで使うので取っておきます。

② 加工ビンを熱湯で10分間煮沸消毒する(お湯が沸騰してから10分煮沸する)。フタはぬるま湯ですすぐ。煮沸消毒したビンはフタと一緒に逆さにして水を切っておく。(やけどに注意)

お湯が沸騰してから10分煮沸しましょう。

③ 二つ割りにしたあんずを湯通し(80~90℃)し、色が変わったらざるに上げる。
(注 湯通しは殺菌のためで、実をやわらかくするためではありません。お湯の温度に気をつけて、湯通ししすぎないように注意してください。)

取っておいた種を一ビンにつき3~4個入れ、実が熱いうちに煮沸したビンに形よく詰める。

<実を詰める前に、種を入れるのを忘れずに。(私はよく忘れます)そして箸が焦げている。>

実の詰め方:実の切り口を下に向けて詰めていく。大きい実と小さい実を組み合わせながら、菜箸で押し(実に穴を開けないように注意)、隙間を作らないようにみっちり詰める。(実がビンの口からはみ出すぐらいに詰める)
指が届く高さまで実を詰めたら、指で押し込むと詰めやすくなる。(押しすぎて実をつぶさないように注意)

ビンの口から実がはみ出るほど詰め込みましょう。

④ 熱く煮詰め直したシロップを③に注ぎ入れる。

<フタを閉めるときにシロップが溢れるので、ボールの中でシロップを注いでいます。>

⑤ 煮沸の際、お湯がビンの中に入らないようにするため、熱湯の量をビンの胴の半分程になるようにしておく。④にフタをする。ビンの口からはみ出しているあんずを無理やり押し込みながらフタを軽く閉める。(ぎゅっと閉めず、くっ、と止まるぐらい。シロップが熱々なので、布巾を使って閉めた方がよいです。)軽く閉めたフタを半回転戻し、フタを上向きにしたビンを、熱湯に入れ5分煮沸する。(ここで脱気される)

<脱気しています。>

一旦ビンを取り出し、ビンを傾けないように注意しながら、さらにしっかりとフタを閉める。(めちゃくちゃ熱いので火傷必須です。私は厚手の布巾を二枚使って、フタとビンをそれぞれ持って閉めています。)フタを下向きにしてビンを鍋に戻し、再び5分間煮沸する。(殺菌)

<殺菌しています。>

⑥ ビンを取り出し、周りの水滴をふき取る。(フタの隙間から熱湯が噴き出すことがあるので注意する)常温で日の当たらない場所に、フタを下向きにした状態で1ヶ月置く。1ヶ月経ったらビンのフタを上向きにし、更に2ヶ月置く。(完成)

<出来立ては熱々なので、持ち運ぶ際は注意してください。>

お疲れ様でした! あとはシロップがしみ込むまでひたすら待ちましょう。3ヶ月後、できれば一年以内に食べきることを、個人的にはお勧めします。(保存食なので、開封しなければひたすら日持ちしますが、時間が経ちすぎると実の色や食感が悪くなり、美味しさが感じられなくなります。)

完成したシロップ漬けは、お茶請けにそのまま食べるもよし! お菓子作りに利用するも良し!  一旦フタを開けたら冷蔵庫で保存して、お早めにお召し上がりくださいね。
使い終わったビンは、来年シロップ漬けを作るときに再利用できます。フタは再利用せず、別売りの新しい物を買って使いましょう。

ホームセンター等で購入できます。千曲市内では、この時期ビン詰めや果実酒づくりの特設コーナーを設けているお店もあります。(ちょうど梅漬けの時期と被りますね)

それでは次回、あんずのジャムを作ってみよう! でお会いしましょう~。

~おまけメモ~レシピを監修した『杏華会(きょうかかい)』とは?

千曲市のあんずの里で、あんずを愛し、あんずを育み、そして美味しい食し方までを熟知する、最強のあんず農家のお母さんたちの会。毎年あんずの収穫の時期になると、ジャム・シロップ漬け作り体験を主催し、農家と講師の二足の草鞋を履きこなす。体験教室は残念ながら昨年に引き続き、今年もコロナウイルスの影響で中止されてしまった。毎年加工体験に参加して、杏華会のお母さんたちとの再会を心待ちにしているファンが全国に存在する。